ロサンゼルスのいくつかのブリュワリーにて、セラーマン(酒類の提供管理者)、ケグウォッシャー、アシスタントブリュワー、そして最終的にヘッドブリュワーとして6年に渡ってキャリアを積み上げた、創業者のJonathan Porterが、まだ自分たちのブリュワリーをオープンする前、その頃ヘッドブリュワーを務めていたTustin Brewingの設備を借りて自分たちのビールの醸造をしたことによって、その後急速に成長を遂げるSmog City Brewing Co.はスタートを切った。
その後一年半の間、共同創業者でJonathanの妻であるLaurieは、当時まだ2歳だった息子を連れて(!)地元ロサンゼルスのレストランやバーにビールの配達・セールスマーケティング活動を行った。顧客の求める品質についての知識をつけて商品開発を進めた結果、すぐに人気の生産者となり、自分たちが想像していたよりもかなり早いペースで生産量が増え、2013年5月、ロサンゼルス郊外トーランスに念願のSmog Cityブリュワリー・タップルームをオープンさせた。
その後も人気はとどまらず、2017年には、ロングビーチに建設された、輸送コンテナの素材をリサイクルして作られたアウトドア・フード・ホール、SteelCraft(スティールクラフト)に2軒目となるタップルームをオープン。ここでは、ロサンゼルスの晴れやかな青空の下で様々なフードと一緒にSmog Cityのフレッシュなビールを楽しむことが出来る。さらに2019年には、ロサンゼルスの東グレンドラに建設予定のGlendora Public Marketという施設内に新たなブリュワリー・タップルームをオープンすることが決まっている。彼らはSmog Cityらしさあふれる高品質な様々なスタイルのビールを醸造する一方で、タップルームの運営にも力をいれており、顧客と直接関わり、そこで生まれる化学反応によりコミュニティが形成されていくのこそが、自分たちのブランドに命を吹き込むことだと考えている。
Smog Cityにはフラッグシップビールというものがないことも一つのユニークな特徴である。通常、フラッグシップビールの人気によってブリュワリーは有名になる道筋を通ることが多いが、Smog Cityの場合は、サワー好き、バーボン樽熟成好き、伝統的なクラシックスタイル好きと、様々なファンが集まっている。そのような多くのビールファンに支えられながら、Porter夫妻の経験と努力の賜物であるSmog Cityのビールラインナップは作り上げられた。そのビールはそれぞれに個性があり、どれもクオリティが高く、今日もまた新たなファンを獲得していくのである。

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