1895年に創業された最も歴史の古い老舗の一つであり、また現在世界で最も知名度の高いボトラー。高級デリカテッセンに端を発した同社は、当時からグレンリベットやストラスアイラ、マッカラン、ロングモーン、リンクウッド、モートラックなどの有名な蒸留所と深い関係にありました。また、自社で用意した樽に原酒を詰めてもらって独自の熟成を図る、という独立瓶詰業者のパイオニアとしての一面も持ち合わせています。 数々のボトラーからさまざまな商品が輸入されている中、現在のゴードン&マクファイル社(以下、G&M社)はその安定した高い品質に絶大な信頼が寄せられています。無名蒸留所や既に閉鎖されたもの、更にはオフィシャルにリリースされていないアイテムまで、幅広いラインアップは圧巻です。また、特筆すべきは古酒の品ぞろえの豊富さです。厳選した樽を長く熟成させることに尽力した結果、第二次世界大戦下における蒸留制限によって非常に稀少となったビンテージの商品までもが、オンリストされています。
主なボトリングシリーズ
蒸留所ラベル シリーズ
19世紀のウイスキーは、主に樽や陶器の入れ物で売買されていました。その後、瓶で販売されるようになったのですが、G&M社の商品には、その当時から蒸留所別にオリジナルのラベルが貼られていました。現在、マッカラン蒸留所やグレングラント蒸留所が用いているラベルデザインは、かつてG&M社が用いていたラベルを参考にしていると思われ、このことからも同社の影響力は絶大であったと考えられます。
コニサーズチョイス シリーズ
G&M社を代表するシリーズであると同時に、世界で最も有名な独立瓶詰業者のラベルと言っても過言ではありません。通常の蒸留所だけではなく、閉鎖された蒸留所や「モスボール」と呼ばれる一時的に休業した蒸留所からもウイスキーを買い取り、熟成を重ねてボトリングを続けています。 「それぞれの蒸留所には独自の個性や味わいがあり、他の蒸留所では決して生産することができない」という信念に基づき、いくつものウイスキーを絶滅から救ってきました。 そんなウイスキーがコニサーズチョイスには多く含まれており、通常40~50程度のアイテムが現地でオンリストされています。
カスクストレングス シリーズ
上記2シリーズに次いで人気が高いのが、このシリーズ。その名の通り、加水することなく樽出しの度数そのままでボトリングされた商品です。カスクナンバーや瓶詰年月日も記載されており、冷却濾過(チルフィルター)も施されていない、まさに本格派のモルトウイスキーです。
レアビンテージ シリーズ
創業以来リリースされてきた、まさにG&M社の中核となるシリーズであり、ここから同社の全てがスタートしたと言っても過言ではありません。 厳選した樽をより長く熟成させることに尽力してきた結果、1960年代から遡り、1950年代や1940年代、果ては1930年代に蒸留されたものまでリリースすることができるのです。 これほどまでの古い樽の在庫を有するのは、おそらくG&M社だけでしょう。そしてそのほとんどが、第二次世界大戦下における蒸留制限により、非常に稀少になっています。
プライベートコレクション シリーズ
プライベートコレクションで選出されるのは、突出した個性を持ったモルトウイスキーです。 さまざまなカスクでフィニッシュをかけた商品や、非常に古いビンテージの商品など、そのユニークな味わいでプロフェッショナルなお客様からの支持が高いシリーズです。 シリアルナンバーやカスクナンバーも公表されており、責任者のサインも施されています。
その他のシリーズ シリーズ
マクファイルズコレクションは、アイランズ、ハイランド、キャンベルタウン、スペイサイド、アイラからなる代表的な5つの地域の銘柄が含まれ、かつG&M社が厳選したウイスキーをボトリングするシリーズです。 プライド・シリーズは、同社バッテッド・モルトの中のクラシックなシリーズであり、地域ごとの明確な違いを前面に押し出しています。かのマイケル・ジャクソン氏は、このシリーズを「バッテッド・モルトの最高峰」と称しています。 シークレットスチルシリーズは近年リリースが開始されたシリーズですが、その名の通り蒸留所の名前が明かされておりません。しかし、リリースされるボトリングには稀少な蒸留所や非常に熟成年数の長い商品が含まれます。
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