採れたてホップの鮮烈なフレイバーを一年中楽しめる革命的ビール。
このビールがもたらす意義、それはこれまで不可能だと思われていた、採れてから1時間以内の摘みたてホップを使った「通年販売」の商品であるということ。ホップの収穫時期は8月中旬から9月中旬ごろにかけての年に一回であるため、通常ほとんどのビールには、収穫の後に適切な温度管理の元で乾燥させ、そこから更にペレット状や、成分を抽出したホップエキスに加工されたものが使用されている。新鮮なホップを新鮮なうちに加工することで、1年のうちの大半を通じて安定したホップの供給が為されているのである。毎年、収穫期(Harvest Season)になると、「とれたて」や「摘みたて」等を謳ったビールが醸造されるのにはそういう理由がある。
「ホップのメッカ」ことワシントン州ヤキマ。アメリカ産ホップの実に75%が生産されるこの地で、不可能を可能にした革新的な手法は編み出された。時は2012年、あるホップ農家(注1)をケン・グロスマンが訪ねた際、新鮮なミントの油分を抽出する為の、一風変わった機械を見つけた。その時彼はこう思った。「この機械をホップにも応用できないだろうか」と。歴史が動いた瞬間である。同年秋、実用化へ向けた実験が行われた。ホップ畑にトレーラーを持ち込み、収穫したばかりの新鮮なホップをその中に詰め込む。直ちに蒸気機関を接続し、ホップが詰め込まれたトレーラーの中を蒸気で満たす。高温の蒸気に触れることでホップの持つ油分(注2)が抽出され、ホップオイルを含んだ蒸気が出来上り、それを凝縮器(注3)に通すことで、急速に冷却された蒸気は高濃度の抽出液となった。実験は成功裏に終わった。3年後、そこから更に試行錯誤を重ね、より洗練されたこの手法を用いたこのビールが世に姿を現わすこととなった。
誤解を恐れずに言えば、これまでにもホップエキス、或いはホップオイルを使用したビールは存在していたが、それらが使用していたのは「乾燥した」ホップから抽出した油分であり、このビールに使用されるものとは全くもって似て非なるものだ。
通常のビタリングとフィニッシングにはSierra Nevada伝統のホール・ホップを使用し、発酵が完了した後にCascade、Centennial、CTZからなるホップオイルを投入して出来上るこのビールは新鮮なホップの持つ青臭さといった自然味やシトラス、松、コショウ、そして花束のようなフ
ローラルさがあふれる香りを持つ。口に含めばホップの青々とした草や土っぽさ、強烈な苦味、藁、グレープフルーツのような味わいにクラッカー、ナッツ、穀物を思わせる柔らかいモルトの風味が絡み合い、ナッティーで松の樹脂の様なホッピーなフィニッシュ。まるで生のホップをそのまま口に含んだかのような強烈な味わい。未だかつて味わったことのない、新たな「究極のホップ体験」を楽しんで頂けるだろう。
注1 ) ミント農家でもある
注2) ホップの毬花には重量比1〜3%の割合で油分が含まれている
注3) コンデンサ。蒸気を、冷媒などを使って凝縮させる装置のこと
商品仕様
製品名: | ビール |
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JANコード: | 083783000122 |
メーカー: | Sierra Nevada |